予防するには「適度な休息」ですが、休んでばかりもいられませんし、 「眼精疲労」の状態では休んでも思うように症状が回復しないこともしばしばです。
「目の疲れは、病気のシグナル」「眼精疲労」の症状は、目がかすんだり、明るい所に出るとまぶしい、目の奥が痛む、充血など、人によって様々ですが、肩や首筋のこり、頭痛、吐き気、イライラやうつ状態など、全身の症状が現れることもあります。
主な原因は、加齢による血行障害、目の酷使、ストレスなどが考えられます。また、体の冷えや加齢によって、涙の成分が変化したり、目の縁から出る脂の分泌量が低下したりすることがあります。
また、「眼精疲労」は、肝臓や胃腸などの内臓疾患が原因になっている場合もあり、特に糖尿病や脳腫瘍の初期症状として現れることもあるので、単なる目の疲れと放置しておくのは禁物です。
漢方では、目の疲労は血液の貯蔵庫である「肝(かん)」の失調にあると考えられています。 肝は血液を貯蔵する役割をもち、 この肝に充分に血液が蓄えられていれば目が正常に機能できるのです。つまり、肝の血液が不足すると目がショボショボしたり、乾いたり、かすんだりしてくるのです。このような状態を「肝血虚」といいます。
特に女性は、月経があるため血液を失いやすい体といえます。 肝の血液が不足している女性は月経期に目の乾燥やかすみなどの症状が強くなるおそれがあるので注意してくださいね。
また、感情が臓器と密接に関わっていると考えます。
イライラしたり、 ストレスが溜まっていくと、「肝」は正常に働くことができなくなります。そうすると、目に肝からの気(エネルギー)が行きわたらなくなって、乾燥やかすみが出てくるのです。
この場合は、気の流れが滞ることが原因で「肝気鬱結」といいます。最後に、肩や首の痛み、頭痛などを伴う場合の対処についてです。肩や首の痛み、頭痛の原因は「血流の悪さ」 にあります。
一定の時間、同じ姿勢で居続けると血管を圧迫して血流が悪くなり、『痛み』が生じるのです。こんな時は、 血流を良くすることで痛みを和らげることができます。
目の疲れといえば、解決法として点眼薬を思い浮かべる人が多いでしょうが、意外に内服の漢方薬も効果的ですよ。