自律神経失調症の原因は?

自律神経失調症の原因は?

こんなこと、気になりませんか?

めまい、耳鳴り、肩こり、頭痛、頭が重い、手足のしびれや痛み、手足が冷える、顔がほてる、動悸、下痢、便秘、胃がおかしい、眠れない…。 これらは日常よく起こりがちな症状です。

このようなときに病院を訪れ、検査で病名がわかれば、その治療によって症状は治まり一件落着です。

 ところが、いろいろ検査をしてもこれといった原因が見つからなかったり、病気の程度が自分の考えている程度よりもずっと軽く、検査結果からは症状の重さを説明できない場合があります。このようなとき、「自律神経失調症」の可能性が考えられます。

自律神経失調症は“気のせい”ではなく、ちゃんと原因がある病気です。

「異常が見つからないのなら、自律神経失調症は病気ではないの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。検査で原因がわからないのは、自律神経の働きを正確に調べる検査方法がないためや、この病気の背景には、精神的ストレスなどの検査では推し量れない要素が多いためです。

検査で「異常なし」といわれると、周囲の人から、「気のせい」「大げさ」「怠けている」と見られてしまうことがあります。その無理解な態度が、あなたをさらに苦しめていることもあるでしょう。自律神経失調症は、検査結果だけで語ることができない病気だということを、多くの方が正しく理解することが必要です。

なぜ、自律神経のバランスが乱れるのでしょうか?

 自律神経は、からだを最適な状態に保つために働きます。自律神経失調症は、文字どおり自律神経が失調した(バランスが崩れた)状態です。 

自律神経は、その時々のからだの状況に応じて、意思とは無関係に自動的に働き、体内をつねにベストの状態に保ち続ける神経です。例えば暑いときに汗をかいて体温の上昇を抑える、運動時に心臓の鼓動を早くして筋肉に大量の血液を送る、食後に胃腸の働きを活発にする、ホルモンの分泌をコントロールするなど、さまざまな重要な役割を司っています。

自律神経のバランスが乱れると、安静にしているのに心臓の鼓動が激しくなる、胃腸の具合がよくない、突然からだがほてるといった、多くの不快な症状が引き起こされます。 自律神経は体のあらゆる器官に関わっているので、自律神経の機能が低下すると、体のあちこちに支障が生じます。ひとつの症状ではなくたくさんの症状が現れるのは、このためです。

自律神経の主な働き

  交感神経 副交感神経
瞳孔(ひとみ) 拡大する 縮小する
気管 広げる 狭くする
心拍数 上げる 下げる
胃腸の働き 抑える 活発にする
血管 収縮させる 拡張させる
血圧 上げる 下げる
その他 発汗・筋肉の収縮・精神が不安定になる・免疫機能を弱めるなど 胃液の分泌・リラックスさせる・免疫機能を高めるなど

自律神経は、交感神経と副交感神経の二つに分けられ、お互いに相反するように働きます。

ストレスや生活習慣の乱れの影響が大きい

自律神経のバランスが崩れる直接的な原因は特定できませんが、間接的には、環境、ストレスや生活習慣の乱れが影響していることが多々あります。 

それらが、からだが耐えられる限界を超えると、自律神経やホルモンのバランスに悪影響が及び不快な症状が現れ、物事が思うように進まないといった焦りや不安が新たなストレスとなって、さらに症状を悪化させるという悪循環が起こります。

ひとつひとつの原因は細かなことでも、それがいくつも重なれば大きな負担となるのです。

ストレスでからだに影響がでるのは当然のこと

今の日本は、これまでにだれも体験したことのない超ストレス社会です。 自律神経失調症は、外部の刺激に対し体の状態を維持しようとして起こる病気ですから、ストレスや疲労が過度にかかっている人、生活のリズムが不規則な人、ストレスの影響を受けやすい性格の人(責任感が強い・まじめ・几帳面・心配性など)、そして体の些細な症状にとらわれてしまう神経質な性格の人は、とくにこの病気にかかりやすい傾向があると言えます。

解消できずに溜まったストレスの影響がからだの弱い部分に現れたとしても全く不思議ではありません。原因となるストレスは、不況による仕事上の問題はもちろん、それが遠因と考えられる人間関係のトラブル、親や配偶者の病気、子どもの自立など家庭生活の変化、若い人の場合は受験や就職、結婚など、いろいろあります。

ストレスの感じ方は、その人が置かれている環境によって異なりますから、調子のいいときには些細に思えることが、別の時期、別の人には、大きなストレスとなることも珍しくありません。 また、自律神経は女性ホルモンの影響も受けやすいので、思春期や出産前後などホルモンバランスが乱れやすい時期の女性にも多く見られます。

自律神経失調症は治せる病気です

ストレスや生活の乱れなどに対し、からだが発する注意のサインが、自律神経失調症です。これは、からだの異常ではなく、正常な反応の結果といえます(だからこそ、検査でも原因が見つからないのです)。

症状は長引くことが多いですが、ストレスを上手に手なずけ、生活習慣を正してきちんと治療すれば、不快な症状はかなり軽くなります。 治療法は大きく薬物治療と心理療法的な治療に分かれます。

薬物療法では自律神経調整薬や抗不安薬などが用いられます。漢方薬もかなり有効です。心理療法的な治療では、自律訓練法(自律神経を安定させるトレーニング)や行動療法、ストレス環境の調節などが行われます。ただし本人の性格の影響が強い場合は、気長に治療を行う必要があります。

自律神経(心身を活動させるときに働く交感神経と、緊張を休めて心身を休息させるときに働く副交感神経)が何らかの原因により心身に不快な症状が起こる病気が自律神経失調症です。

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