今の日本は、これまでにだれも体験したことのない超ストレス社会です。 自律神経失調症は、外部の刺激に対し体の状態を維持しようとして起こる病気ですから、ストレスや疲労が過度にかかっている人、生活のリズムが不規則な人、ストレスの影響を受けやすい性格の人(責任感が強い・まじめ・几帳面・心配性など)、そして体の些細な症状にとらわれてしまう神経質な性格の人は、とくにこの病気にかかりやすい傾向があると言えます。
解消できずに溜まったストレスの影響がからだの弱い部分に現れたとしても全く不思議ではありません。原因となるストレスは、不況による仕事上の問題はもちろん、それが遠因と考えられる人間関係のトラブル、親や配偶者の病気、子どもの自立など家庭生活の変化、若い人の場合は受験や就職、結婚など、いろいろあります。
ストレスの感じ方は、その人が置かれている環境によって異なりますから、調子のいいときには些細に思えることが、別の時期、別の人には、大きなストレスとなることも珍しくありません。 また、自律神経は女性ホルモンの影響も受けやすいので、思春期や出産前後などホルモンバランスが乱れやすい時期の女性にも多く見られます。