目薬をさしても目の痛みが治らない本当の理由|血流改善で根本解決する漢方アプローチ

目薬をさしても目の痛みが治らない本当の理由|血流改善で根本解決する漢方アプローチ

目薬をさしても目の痛みが治らない本当の理由

血流改善で根本から整える漢方アプローチを漢方薬剤師が解説

「眼科でドライアイと言われ、目薬を使っているのに、目の奥の痛みが治らない」

「目薬をさした直後は少し楽になるけれど、しばらくするとまた重く痛くなる」

「検査では大きな異常がないと言われたのに、目の奥がずっとつらい」

漢方相談をしていると、このようなお悩みをよくお聞きします。

もちろん、目の痛みがあるときは、まず眼科で原因を調べることが大切です。

しかし、眼科で大きな病気が見つからず、処方された目薬を使っても目の奥の痛みが改善しない場合、目の表面だけではなく、首や肩の緊張、ストレス、自律神経、全身の血流、栄養状態まで確認する必要があります。

私が相談者の方によくお伝えするのは、次の言葉です。

目だけを見ていても治らないことがあります。目は細い血管が集まる場所なので、首・肩・全身の血流まで見ないといけません。

さらに、血流を良くするだけでは十分でない場合があります。

いくら流れを整えても、血液をつくるためのタンパク質、鉄、ビタミンB群などが不足していれば、目に必要な栄養を十分に届けることができないからです。

この記事では、目薬をさしても改善しにくい目の痛みについて、西洋医学、中医学、栄養学の視点から詳しく解説します。


【この記事の要点】目薬で治らない目の痛みで考えたいこと

目薬で目の痛みが改善しない場合は、次のような要因が重なっている可能性があります。

  • 長時間のスマートフォンやパソコン作業
  • まばたきの減少と目の乾燥
  • 首や肩の筋肉の緊張
  • 睡眠不足
  • 強いストレスや自律神経の乱れ
  • 中医学でいう「肝鬱気滞」や「瘀血」
  • タンパク質、鉄、ビタミンB群などの不足
  • 血糖値や脂質代謝の乱れ
  • 目薬だけでは対応できない眼科疾患

大切なのは、目薬を否定することではありません。

目薬で目の表面を治療しながら、目の負担を生んでいる全身の状態も一緒に整えることが重要です。


目薬をさしても目の奥の痛みが治らないのはなぜ?

目薬が作用するのは、主に目の表面です

ドライアイは、涙の量が不足したり、涙の質が低下したりして、目の表面を十分に潤せなくなる状態です。

主な症状には、乾燥感、異物感、ヒリヒリ感、充血、かすみなどがあります。一般的には、点眼薬や生活環境の改善などが治療の中心となります。

そのため、涙の不足や目の表面の炎症が痛みの主な原因であれば、目薬によって症状が軽くなる可能性があります。

しかし、相談現場で多いのは、

  • 目の表面よりも、目の奥が重く痛い
  • じっとしていても目の奥が痛む
  • 首や肩がこっている
  • 頭痛を伴う
  • ストレスが強くなると悪化する
  • 夕方になると痛くなる
  • 目薬をさしてもほとんど変わらない

というケースです。

このような場合は、乾燥だけでなく、目を動かす筋肉の疲労、ピント調節の負担、首肩の緊張、睡眠不足、自律神経の乱れなどが複合している可能性があります。


スマホやパソコンが「目の奥の痛み」を起こす理由

長時間ディスプレイを見続けると、目の疲れ、目の周囲の痛み、乾燥、かすみだけでなく、肩こり、首のこり、頭痛などが起こることがあります。

特に問題になるのが、次の3つです。

1.まばたきが減る

画面を集中して見ていると、まばたきの回数が少なくなります。

まばたきが減ると涙が目の表面に広がりにくくなり、乾燥や痛みにつながります。厚生労働省の情報機器作業に関するガイドラインでも、画面の凝視によるまばたきの減少が、ドライアイの悪化要因として挙げられています。

2.ピントを合わせる筋肉が緊張し続ける

近い距離を見続けると、目のピント調節に関わる筋肉が緊張します。

この状態が長く続くと、目の表面の乾燥だけではなく、

  • 目の奥が重い
  • 目を開けているのがつらい
  • 眉間やこめかみが痛い
  • 頭痛がする

といった症状につながります。

3.首と肩がこわばる

スマートフォンを見るときは、頭が前に出て、うつむいた姿勢になりやすくなります。

パソコン作業でも、画面の位置や椅子の高さが合っていなければ、首や肩に大きな負担がかかります。

長時間のパソコン作業では、目の症状だけでなく、首や肩の痛み、筋肉の緊張に伴う頭痛なども起こりやすいとされています。


西岡式・目の痛みの見方

「血流」と「血液の材料」の両方を確認する

私は、目の痛みを相談されたとき、目の症状だけを聞いて漢方薬を選ぶことはしません。

次のような全身の状態を確認します。

  • 首や肩がこっていないか
  • 頭痛やめまいがないか
  • 睡眠が不足していないか
  • 寝付きや途中覚醒に問題がないか
  • ストレスや不安が強くないか
  • 甘いもの、パン、麺類が多くないか
  • 食事から十分なタンパク質を摂れているか
  • 冷えやほてりがないか
  • 便通や胃腸の状態はどうか
  • 血液検査で栄養状態や代謝の乱れがないか

私が特に大切だと考えているのは、

目の痛みは、目だけの問題ではなく、全身の血流の問題として現れることがある

ということです。

ただし、ここでいう「血流の問題」とは、眼科疾患の原因がすべて血流にあるという意味ではありません。

目の病気を眼科で確認したうえで、検査では説明しきれない慢性的な目の奥の痛みや眼精疲労について、首肩の緊張、自律神経、食事、睡眠なども含めて考える、という意味です。


血流を良くするだけでは不十分

血液をつくる材料が足りていますか?

血液は、何もないところからつくられるわけではありません。

食事から摂取したタンパク質、鉄、ビタミンB群などが材料となります。

ところが、目の疲れや目の奥の痛みを訴える方の食事を聞くと、

  • 朝食はパンとコーヒーだけ
  • 昼食は麺類やおにぎりだけ
  • 甘いものを毎日食べる
  • 肉、魚、卵、大豆製品が少ない
  • 忙しくて食事を抜く
  • ダイエットで食べる量を減らしている

という方が少なくありません。

このような食事では、エネルギー源となる糖質は摂れていても、体の修復や血液づくりに必要な栄養素が不足しやすくなります。

私は、

川の流れを良くしても、流す水そのものが少なければ、必要な場所まで十分に届かない

と説明することがあります。

漢方で巡りを整えることと、食事や栄養で血液の材料を補うこと。

この両方がそろって、初めて体は変わりやすくなります。


目の痛みの相談で確認したい血液検査

漢方の葵堂薬局では、血液検査の結果がある場合、症状や体質と併せて確認します。

ただし、以下の数値だけで目の痛みの原因を診断できるわけではありません。あくまで、全身の栄養状態や代謝を考えるための参考です。

フェリチン

フェリチンは、体内に蓄えられている鉄の状態を考える手がかりになります。

ヘモグロビンが基準範囲内でも、フェリチンが低いケースがあります。

疲れやすい、息切れ、動悸、頭痛、立ちくらみなどがある場合は、医療機関で鉄の状態を確認してもらうことが大切です。

ただし、フェリチンは炎症などでも上昇するため、数値だけで自己判断して鉄を摂取することは避けてください。

ビタミンB群

ビタミンB群は、食べたものからエネルギーをつくる過程や、神経機能の維持などに関わります。

甘いもの、パン、麺類などの糖質が多い食生活では、食事全体のバランスが崩れ、ビタミンやタンパク質が不足しやすくなります。

総タンパク・アルブミン

総タンパクやアルブミンは、栄養状態、肝機能、腎機能、炎症などの影響を受ける項目です。

数値が低めの場合は、単にタンパク質を食べればよいとは限りません。食事量、消化吸収、肝臓や腎臓の状態も含め、医師の判断が必要です。

HbA1c

HbA1cは、過去1~2か月程度の平均的な血糖状態を反映する指標です。

甘いもの、清涼飲料水、パン、麺類などが多い方では、食後の血糖変動や代謝の状態も確認します。

中性脂肪・LDLコレステロール

中性脂肪やLDLコレステロールは、食生活、運動量、体質、肝機能、遺伝など多くの要因の影響を受けます。

目の痛みとの直接的な因果関係を示す数値ではありませんが、全身の代謝や生活習慣を考える材料になります。


中医学では、目の痛みをどのように考える?

中医学には「肝は目に開竅する」という考え方があります。

これは、目の機能や状態が、中医学でいう「肝」の働きと深く関係しているという意味です。

中医学の「肝」は、西洋医学の肝臓だけを指す言葉ではありません。

気や血の巡り、精神的な緊張、筋肉の状態などを含む、より広い概念です。

目薬をさしても改善しにくい目の奥の痛みでは、特に次の2つの体質をよく見かけます。


体質1.肝鬱気滞タイプ

ストレスや自律神経の乱れで悪化する

「肝鬱気滞」とは、ストレスなどによって気の巡りが滞った状態です。

よく見られる症状

  • ストレスが強くなると目が痛む
  • 目の奥に圧迫感がある
  • 目が張るように感じる
  • ため息が多い
  • イライラしやすい
  • 不安感がある
  • 寝付きが悪い
  • 眠りが浅い
  • 胸や喉が詰まる感じがする
  • お腹が張る
  • 頭痛や肩こりがある

強いストレスが続くと、交感神経が優位になり、無意識に歯を食いしばったり、首や肩に力が入ったりします。

その結果、目の周囲や首肩の緊張が強くなり、目の奥の痛みや圧迫感につながることがあります。

西岡式の見分け方

目の痛みが一日中同じではなく、

  • 仕事の日に悪化する
  • 人間関係で疲れた日に痛む
  • 不安になると強くなる
  • 眠れなかった翌日に悪化する
  • 休日や気分が落ち着いた日は少し楽

という場合は、肝鬱気滞が関係していないかを考えます。


体質2.瘀血タイプ

血の巡りが滞り、刺すように痛む

「瘀血」とは、中医学で血の巡りが滞った状態を表します。

よく見られる症状

  • 目の奥が固定した場所で痛む
  • 刺すような痛みがある
  • じっとしていても痛い
  • 慢性的な肩こりがある
  • 首が硬い
  • 頭痛がある
  • 顔色がくすみやすい
  • 目の下にクマがある
  • あざができやすい
  • 女性では生理痛や血の塊がある

瘀血タイプでは、目の表面が乾いてヒリヒリするというより、目の奥が重い、深いところが痛む、場所がはっきりしている、と表現されることがあります。

肝鬱と瘀血は同時に起こることが多い

ストレスによって気の巡りが悪くなると、血の巡りも悪くなると中医学では考えます。

そのため、相談現場では、

肝鬱気滞によって首や肩が緊張し、それが長引いて瘀血を伴っている

という方をよく見かけます。

この場合、単に血流を良くするだけでなく、ストレス、睡眠、食事、筋肉の緊張まで一緒に整える必要があります。


目の痛みに使われる代表的な漢方薬

漢方薬は「目が痛いからこの処方」と、症状名だけで選ぶものではありません。

体力、胃腸の状態、乾燥、充血、ほてり、冷え、睡眠、排尿、ストレスなどを確認し、体質に合わせて選びます。

同じ目の痛みでも、適する漢方薬は人によって異なります。

杞菊地黄丸

杞菊地黄丸は、疲れ目、かすみ目、視力低下などに用いられる漢方薬です。

一般用医薬品の承認された効能・効果では、体力中等度以下で、疲れやすく、胃腸障害がなく、尿量減少または多尿があり、ときに手足のほてりや口渇がある方の、かすみ目、疲れ目、視力低下などが対象とされています。

向いている可能性がある方

  • 年齢とともに目が疲れやすくなった
  • 目がかすむ
  • 目が乾燥する
  • 手足のほてりがある
  • 口が渇く
  • 夜間尿や頻尿がある
  • 腰や膝が弱くなった
  • 疲れやすい

杞菊地黄丸は、単に目の疲れだけを見て選ぶのではなく、全身の状態を確認して使用します。

胃腸が弱く、下痢しやすい方などには合わないこともあります。


滋腎明目湯

滋腎明目湯は、目のかすみ、目の疲れ、目の痛みを効能・効果とする漢方薬です。

一般用医薬品では、体力虚弱な方の目のかすみ、目の疲れ、目の痛みに用いられます。

向いている可能性がある方

  • 年齢とともに目の症状が増えた
  • 目の奥が疲れる
  • 目がかすむ
  • 慢性的に目が痛む
  • 体力が低下している
  • 疲れやすい
  • 目の潤いが不足している感じがある

滋腎明目湯は、滋養する生薬だけではなく、目の炎症や巡りなどを考えて構成された処方です。

ただし、サンシシを含む製剤では、長期服用時などに注意が必要な場合があります。自己判断で長期間服用せず、医師や薬剤師に相談してください。


洗肝明目湯

洗肝明目湯は、目の充血、目の痛み、目の乾燥を効能・効果とする漢方薬です。(小太郎漢方製薬株式会社)

向いている可能性がある方

  • 目が赤い
  • 目に熱感がある
  • 目が乾燥して痛む
  • 目の炎症感が強い
  • ストレスや目の酷使で悪化する
  • 目がヒリヒリする
  • 体力は極端に低下していない

同じ「目の痛み」でも、滋腎明目湯が不足を補う方向の処方であるのに対し、洗肝明目湯は充血、乾燥、熱感などを伴う場合に検討されます。

ただし、漢方薬の適否は、商品名だけでは判断できません。

持病がある方、治療中の方、複数の薬を服用している方は、必ず医師や薬剤師に相談してください。


目の痛みが改善した65歳女性の相談例

※個人が特定されないよう、一部内容を調整しています。すべての方に同じ経過が得られるわけではありません。

ご相談内容

65歳の女性で、目の奥が痛くなり、何もせずじっとしていても痛みを感じるというご相談でした。

眼科ではドライアイと診断され、目薬を処方されていました。

しかし、目薬を使っても目の奥の痛みはほとんど楽になりませんでした。

詳しくお話を伺うと、

  • 不眠
  • イライラ
  • 不安感
  • 強いストレス
  • 首肩の緊張

などがありました。

中医学的な見立て

この方は、目の乾燥だけではなく、自律神経の乱れやストレスによって気の巡りが滞る「肝鬱」の状態が強く、そこから目に症状が現れていると考えました。

目だけを治そうとするのではなく、

  • ストレスによる緊張を和らげる
  • 睡眠を整える
  • 首肩を緩める
  • 血の巡りを整える
  • 目を養う材料を補う

という方向で対応しました。

血液検査から分かったこと

血液検査を確認すると、食事内容なども含めて、

  • ビタミンB群不足の可能性
  • 亜鉛不足の可能性
  • タンパク質不足の可能性

を考える状態でした。

ただし、血液検査だけで目の痛みの原因を断定したわけではありません。

症状、食生活、睡眠、ストレス、体質を総合して判断しました。

漢方と生活指導

体質に合わせた漢方薬をご提案するとともに、

  • 目を温める
  • スマートフォンやパソコンを続けて見ない
  • まばたきを意識する
  • 甘いものやパンを減らす
  • タンパク質を意識する
  • 睡眠を優先する

といった生活改善をお伝えしました。

約1か月後には、

「目の奥の痛みがかなり楽になりました」

と喜んでいただきました。

この経験からも、私は目の痛みを見るとき、目だけでなく、ストレス、睡眠、血流、栄養状態を一緒に確認することが大切だと考えています。


今日からできる、目の痛みを軽くする3つの養生

1.目を温める

温かい蒸しタオルや市販の温熱アイマスクなどを使い、目の周囲をやさしく温めます。

目の周囲の緊張が和らぎ、リラックスしやすくなります。

ただし、次のような場合は自己判断で温めないでください。

  • 目が強く充血している
  • 急に激しく痛くなった
  • 目をぶつけた直後
  • 感染症や炎症が疑われる
  • 眼科医から温めないよう指示されている
  • 手術直後

温めて痛みや充血が強くなる場合も中止してください。

2.まばたきを意識する

スマートフォンやパソコンを見ているときは、まばたきが減りやすくなります。

画面から目を離したタイミングで、ゆっくりと数回まばたきをしましょう。

目を強くつぶる必要はありません。

「閉じる、開く」をゆっくり繰り返し、涙を目の表面に広げるイメージで行います。

3.甘いものやパンを減らす

甘いものやパン、麺類が多いと、それだけで目の痛みが起こるわけではありません。

しかし、これらで食事量が埋まってしまうと、肉、魚、卵、大豆製品、野菜などから摂るべきタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足しやすくなります。

まずは、

  • 菓子パンを毎日食べない
  • 甘い飲み物を水やお茶に替える
  • 麺類だけで食事を終わらせない
  • 朝食に卵や納豆を加える
  • 昼食に肉、魚、豆腐のいずれかを加える

といったことから始めてください。


目の痛みで、すぐに眼科を受診したほうがよい症状

目の痛みは、ドライアイや眼精疲労だけでなく、急性緑内障発作、角膜の病気、ぶどう膜炎などでも起こります。

次の症状がある場合は、漢方相談より先に、速やかに眼科を受診してください。

  • 急に強い目の痛みが出た
  • 目が真っ赤に充血している
  • 急に見えにくくなった
  • 視野が欠けた
  • 光を見ると虹の輪が見える
  • 強い頭痛や吐き気、嘔吐を伴う
  • 光が異常にまぶしい
  • 片目だけに強い痛みがある
  • 目を動かすと痛い
  • コンタクトレンズ使用中に強い痛みが出た
  • 目をぶつけた、異物や薬品が入った

特に、激しい目の痛み、充血、かすみ、頭痛、吐き気などが同時に現れる場合は、急性緑内障発作の可能性があり、緊急の治療が必要です。

また、角膜の病気では、眼痛、涙、充血、視力低下などが起こることがあります。

「いつもの眼精疲労だろう」と自己判断しないことが大切です。


よくあるご質問

Q1.目薬をさしても痛い場合、漢方薬を飲めば治りますか?

漢方薬だけで、すべての目の痛みが改善するわけではありません。

まず眼科で、緑内障、角膜炎、ぶどう膜炎、視神経の病気などがないかを確認することが必要です。

眼科治療を続けても目の奥の重さや痛みが残り、首肩のこり、ストレス、不眠、冷え、栄養不足などを伴う場合は、漢方による体質改善が選択肢になることがあります。


Q2.眼科の目薬と漢方薬は併用できますか?

併用できる場合は多くありますが、すべての組み合わせが問題ないとは限りません。

内服薬、持病、肝機能、腎機能、アレルギー歴なども確認する必要があります。

眼科で処方された目薬は自己判断で中止せず、漢方薬を使用する場合は、医師または薬剤師に服用中の薬をすべて伝えてください。


Q3.目の奥が痛いのはドライアイですか?

ドライアイでも痛みや不快感は起こります。

しかし、目の奥の痛みには、眼精疲労、ピント調節の負担、片頭痛、首肩の緊張、副鼻腔の問題、緑内障、ぶどう膜炎、視神経の病気など、さまざまな原因があります。

症状だけでドライアイと決めつけず、特に片目だけの痛み、視力低下、充血、吐き気などがある場合は眼科を受診してください。


Q4.目を温めると、目の痛みは改善しますか?

目の酷使や緊張、乾燥などに伴う症状では、温めることで楽になる方もいます。

ただし、強い充血、急激な痛み、炎症、外傷、感染症などがある場合は、温めることが適さない場合があります。

痛みの原因が分からない場合は、先に眼科で確認してください。


Q5.杞菊地黄丸は、目が痛ければ誰でも飲めますか?

いいえ。

杞菊地黄丸は、疲れやすさ、口渇、手足のほてり、排尿状態、胃腸の強さなどを確認して選ぶ処方です。

胃腸が弱い方、下痢しやすい方、治療中の方、妊娠中の方などは、服用前に医師や薬剤師への相談が必要です。


Q6.滋腎明目湯と洗肝明目湯の違いは何ですか?

一般的には、滋腎明目湯は体力が低下し、目のかすみ、疲れ、痛みなどがある方に検討されます。

洗肝明目湯は、目の充血、痛み、乾燥などがあり、熱感や炎症感を伴う方に検討されます。

ただし、商品名だけでの自己判断はおすすめできません。

舌、体力、胃腸、睡眠、ほてり、冷え、便通、服用薬などを含めて選ぶ必要があります。


Q7.血液検査が正常でも、栄養不足はありますか?

検査項目や基準値だけでは、食事内容や体調のすべては分かりません。

一方で、検査結果が基準範囲内だからといって、特定の栄養素を自己判断で大量に補うことも適切ではありません。

血液検査は、症状、食事、体格、持病、服用薬などと合わせて評価することが重要です。


Q8.目の痛みに亜鉛や鉄のサプリメントを飲んでもよいですか?

不足がある場合には補充が必要になることがありますが、自己判断での長期摂取はおすすめしません。

鉄は過剰になると体に負担をかける可能性があり、フェリチンも炎症などの影響を受けます。

亜鉛を長期間多く摂りすぎると、銅不足などにつながる場合があります。

医師や薬剤師に相談し、必要性と量を確認してください。


まとめ

目薬で治らない目の痛みは「目の外」に原因が隠れていることもある

目の痛みがある場合、最初に行うべきことは眼科で原因を確認することです。

目薬は、ドライアイや炎症など、目の表面の治療に欠かせません。

しかし、眼科で大きな異常がなく、目薬を使っても目の奥の痛みが続く場合は、

  • スマートフォンやパソコンの使い過ぎ
  • まばたきの減少
  • 首肩の緊張
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 自律神経の乱れ
  • 肝鬱気滞
  • 瘀血
  • タンパク質や鉄、ビタミンB群などの不足
  • 血糖や脂質代謝の乱れ

まで広く考える必要があります。

西岡式の目の痛みに対する考え方は、次の2点です。

目の痛みは、目だけの問題ではなく、全身の血流の問題として現れることがある。

血流を良くするだけでなく、血液をつくる材料を補うことも重要である。

目の症状だけを追いかけるのではなく、首肩、睡眠、ストレス、食事、血液検査などを一緒に確認することで、改善への糸口が見つかることがあります。

「眼科では異常がないと言われたけれど、目の奥の痛みが続いている」

「目薬を使っても、目の重さや痛みが取れない」

「不眠、肩こり、ストレスなども一緒にある」

このような方は、眼科での治療を続けながら、漢方と栄養の両面から体質を見直すことも一つの方法です。


漢方の葵堂薬局の漢方相談

漢方の葵堂薬局では、目の痛みだけで漢方薬を決めることはありません。

  • 眼科での診断や検査結果
  • 使用している目薬
  • 目の痛む場所と時間帯
  • 首こり、肩こり、頭痛
  • 睡眠
  • ストレス
  • 冷えやほてり
  • 胃腸や便通
  • 食生活
  • 血液検査
  • 服用中の薬

などを確認し、一人ひとりの体質に合わせた漢方と養生をご提案しています。

店頭相談のほか、LINE、電話、Zoomなどを利用した相談にも対応しています。

※漢方薬は医薬品です。体質に合わない漢方薬の使用や、複数処方の重複によって、副作用が起こる場合があります。自己判断での長期服用は避け、医師または薬剤師にご相談ください。


著者プロフィール

西岡敬三

漢方の葵堂薬局 代表・薬剤師

京都薬科大学卒業後、西洋医学の知識を基礎に、漢方・中医学・分子栄養学を学ぶ。

「目の症状は目だけで考えない」「食べたもので身体ができている」をモットーに、症状だけではなく、体質、生活習慣、食事、睡眠、ストレス、服用薬、血液検査などを総合的に確認している。

西洋医学にも精通した漢方専門薬剤師として、漢方・中医学・食養生の視点から、一人ひとりに合わせた養生と漢方相談を行っている。

NLPマスタープラクティショナー認定。

著書に、

  • 『心もカラダもラクになる 血流の整えかた』
  • 『病院では教えてくれない 西岡式妊活で妊娠まっしぐら』

がある。

漢方相談の現場で得た経験と、西洋医学・中医学・栄養学の知識を組み合わせ、病名だけにとらわれない体づくりを提案している。


参考情報

  • 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
  • 厚生労働省「テレワークに関連した不調」
  • National Eye Institute「Dry Eye」
  • 日本眼科医会「目についての健康情報」
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)一般用医薬品添付文書
  • 各漢方製剤の一般用医薬品添付文書・承認情報

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。目の痛み、急な視力低下、充血、頭痛、吐き気などがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

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