異物感などの自覚症状を軽減するために点眼薬を用いることはありますが、現在のところ残念ながら進行を抑える薬はありません。
翼状片は悪性の組織ではないので、症状がなければ放置しても問題はないのですが、充血や異物感が強くなってくれば点眼などの治療を行います。また、翼の部分が伸びすぎると視力障害を引きこすので、ある程度進行すると手術で切除することになります。
翼状片の手術の問題は、再発率の高さをどう抑えるかという点です。単純に除去しただけでは、30~50%の確率で数ヶ月以内に再発するともいわれています。その再発後には、以前よりもひどい状態になることもあり、それを予防するための処置が重要となります。
再発防止法は、以下の3つです。(1)結膜移植翼状片 を切り取った後に、自分の正常な結膜を移植して縫いつける。(2)放射線治療結膜の細胞の異常増殖を抑えるために、翼状片を切除した後に放射線を照射する。(3)薬剤治療抗がん剤の一種、マイトマイシンCの塗布により、細胞の増殖を抑制する。
翼状片手術は、手術後の経過をよく観察し、適切な対応をする必要があります。専門の眼科医とよくコミュニケーションをとり、視力低下などを防ぐための対策を検討するようにしてください。