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肝臓の病気
B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスへの感染によって肝臓に炎症を起こす疾患です。日本では100人に1人程度の割合で、100万人以上の方がB型肝炎ウイルスに感染しているといわれています。
肝炎が続くと慢性肝炎〜肝硬変〜肝がんへと移行する可能性があり、早期の治療が必要です。慢性肝炎に移行する方は、B型肝炎ウイルス感染者のうちの10%であり、肝硬変や肝がんにまで移行してしまう方は約1〜2%程度といわれており、比較的肝炎の症状は軽症であることが多い疾患です。
B型肝炎ウイルスへの感染が原因となります。B型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染し、主な感染経路は2種類あります。
いわゆる母子感染です。母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合、出産の際に産道で感染した母親の血液に触れることにより、新生児も感染します。乳幼児は免疫システムが確立されていないので、B型肝炎ウイルスが体内に入り込んでも異物として認識できなかったり、認識できても戦うシステムがなく、無症候性キャリアとなります。無症候性キャリアとは、ウイルスに感染はしているけれど、症状がない状態をいいます。
免疫システムが確立される思春期以降になると、B型肝炎ウイルスを異物として体外に排出しようと肝細胞を攻撃し、肝炎が起こります。現在では、母子感染が起きないように防止策が講じられているので、垂直感染はほとんど心配はないとされています。
以前、注射器を使い回ししていた時代には汚染された注射針によって感染した、検査が適切に行われていなかったときには献血によっても感染するということがありました。ピアスの穴を開けるとき、刺青を入れるとき、針などの器具を消毒せずに使ってしまった場合にも感染する可能性があります。
また、医療従事者の針刺し事故もこの水平感染に含まれます。最近はこれらの原因による感染は減ってきましたが、性交渉による感染が増えています。また、パートナーがB型肝炎ウイルスのキャリアの場合には、B型肝炎のワクチンを接種することにより、感染を避けられます。成人になってからB型肝炎に初めて感染した場合には、8割程度の方は、肝炎にならず治癒することが多いとされています。
B型肝炎は大きく分けて、急性肝炎と慢性肝炎に分けられます。
数週間後に症状は落ち着き、回復期になります。回復に向かうと黄疸も自然と消えます。原因はわかりませんが、稀に、『劇症肝炎』になることがあります。劇症肝炎は、急速に悪化した激しい肝炎です。
劇症肝炎になると、40℃前後の発熱、とてつもないだるさ、強い吐き気が現れ、肝性昏睡(肝性脳症)を引き起こします。劇症肝炎を発症すると8割程度の場合、死に至ります。
B型肝炎ウイルスに垂直感染で感染した乳幼児は持続感染という状態になり、思春期以降に免疫システムが確立し発症することを慢性肝炎いいます。症状は、急性肝炎と同様であり、一過性の肝炎を起こした後は、だいたいの場合は肝機能は安定します。
急性肝炎には抗ウイルス療法は用いません。食欲の低下などの症状に対し、水分や栄養補給の目的で点滴を行うことがありますが、基本的には自然にウイルスが排出されるのを待つというのが一般的です。
劇症肝炎が起きてしまった場合には、抗ウイルス薬を投与したり、血漿交換、血液透析などが行われます。それでも肝炎が悪化すると、最終的には肝移植を行わないと命が救えないということになります。
持続感染しているウイルスを、身体から完全に排出することはできません。
インターフェロン療法により、効果が得られる症例は全体の3分の1程度といわれています。インターフェロン療法には副作用があり、40℃前後の発熱・全身倦怠感・関節痛・筋肉痛などを認めます。これらの症状は治療開始の初期段階にあらわれ、継続して治療をしていくと現れなくなります。
B型肝炎ウイルスの増殖を抑えるお薬です。薬を飲んでいる間は、肝炎は起こらないとされています。ただし、途中で薬の服用をやめてしまうと再燃することが確認されているので、勝手に服用をやめてしまうことはしてはいけません。反動により、急性増悪を引き起こしてしまうと、死に至ることもありますので、注意が必要です。
肝炎を抑える治療です。ウイルスの増殖を抑えるわけではないので、ウイルス量は減りません。内服する場合には『ウルソデオキシコール酸』が用いられ、注射で治療を行うときには『グリチルリチン製剤』が元いられるのが一般的です。急激に症状が悪化している状況下では肝庇護療法は適さないとされています。
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