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健康プラスvol3

暑い夏に溜まった毒をトウガンで解毒する

冬まで保存が可能な夏野菜

夏の野菜ですが、冬の瓜と書くトウガン。冷暗所に吊しておくと冬まで保存できることから、こう呼ばれています。

若いモノは表面にけが密生してカモに似ているので、カモウリと呼ばれることもありますが、完熟すると毛がなくなり、ロウ質の白い粉でおおわれるので白瓜と呼ばれたり、他にも水芝・白冬瓜・地瓜・枕瓜・秋泉など多くの名前が付けられています。

原産地は東南アジアと言われており、現在はアジアの熱帯地方やアフリカ、中国、日本。米国などで栽培されています。

水分が多く味は淡泊です。中国料理や日本料理ではよく使われる食材で、あんかけ、漬物、肉詰め料理に使用されます。

漢方としても重用される

日本では古く奈良時代からある身近な野菜ですが、中国の後漢時代に編纂された医学書である「漢寒論」にその記載があるように、トウガンは漢方としても古くから使われてきました。 以下にその効果の一部を紹介します。

トウガンの利尿効果

トウガンは利尿や便通を促しますので、尿の出が悪い腎臓病の方によく利用されます。トウガンに含まれるナトリウムは100g中1.8mgと少ないので、血圧の高い方にもお勧めです。ナトリウムが少なく、カリウムは尿ですぐに排泄されるので、透析をしている人でもトウガンは食べられます。

足のむくみや妊娠中毒症や肥満にも用いられ、最近はトウガンの痩身効果の研究が盛んに行なわれています。

トウガンの疲労回復効果

カリウムが不足すると、筋肉を動かした時に疲れやすくなります。トウガンにはカリウムが100g中78mgと豊富に含まれています。心臓も筋肉の収縮によって働いており、心臓の機能を助けます。心肥大にもよく使われます。

夏バテ・暑気あたりに

夏は汗をかく量が多くなるので、尿が少なくなります。すると、尿からの解毒能力が低下し、毒素が体内に溜まりやすくなります。トウガンは利尿を促すので夏ばて回復に効果があります。 また、中国では黄菊とトウガンのスープを年一回秋の初めに食べると、高血圧を予防すると言われています。

糖尿病に

トウガンの果肉は糖尿病の治療薬として用いられます。外食の多い糖尿病予備軍の人には特にオススメです。

精力をつける

鯉とトウガンのスープを食すと滋陰壮陽の効果があるといわれています。中国では結婚の際、新郎の親はトウガンと松茸のスープを作って新郎に食べさせ、新婦の親はナツメとピーナツの布団を用意して子供の誕生を願う習慣があります。

喘息や膝の痛みにも

他にもトウガンはさまざまな用途で用いられます。 喘息の時は、トウガンとショウガのスープを飲むと咳が取れます。風邪やインフルエンザの予防にも良いです。 膝の痛みや膝に溜まった水をとるのに、トウガンで湿布をする方法があります。皮がついたままのトウガンを温めて直接膝の上にのせると痛みが取れます。膝だけでなく腰痛にも使えます。

皮や種もムダなく活用

料理をした時に出る皮や種もムダなく使えるので、トウガンは捨てるところがありません。 トウガンの皮には利尿やむくみをとる効果があり、漢方薬としてむくみや排尿障害、腎炎などに使われます。皮を乾燥させてお茶として飲みましょう。量が少ない方、むくみが気になる方にオススメします。 トウガンの種には消炎・排膿作用があり、腸炎や虫垂炎の治療に使われる漢方の大黄牡丹皮湯にはトウガンの種が含まれています。その他にも痰切りや咳止めの効果があります。乾燥させてお茶にして飲みます。

簡単!トウガンスープ!

材料:トウガン・鶏ガラスープ・ショウガ・塩・そら豆

作り方:トウガンは皮をむき、短冊状に切る
鶏ガラスープにトウガンを入れ、ショウガと塩で味を整える
茹でたそら豆をトッピングにそえてできあがり♪