子供の頃から身体が弱くすぐに熱が出たりお腹が痛くなり下痢をして学校を休むこともしょっちゅうありました。鼻が悪くてよく耳鼻科にも通い、扁桃腺の手術もしました。

薬剤師 西岡

中学生のときは、朝起きておしっこにいくとワイン色のおしっこが出てビックリ!!

すぐに、病院に行くと急性腎炎だったそうです。

この時もそうでしたが、お医者さんが出してくれる薬を飲むと次の日には、おしっこも普通の色になりました。

このとき、『お医者さんってすごい』って思うより薬を飲めば病気は、何でも治るんだ!

お医者さんがすごいって思うより薬ってすごいなぁと薬に興味をもち将来は、もっといろいろな薬を作って人の役に立ちたいと思うようになったのもこの頃です。

しかし、薬を飲めば病気が治るものだと思っていたことに対して、おかしいと思うようになってきました。

大学を出て製薬会社に入り希望通り少しでも副作用の少なくて良く効く薬を作るために毎日、動物実験や海外の文献を読んだりし新薬の研究開発をしていました。

「自分がこれから作る薬で病気で困っているたくさんの方に喜んでいただける」と、期待していたんです。

しかし、新しい薬を作るためにいろいろと実験したり本や文献を読んだりしているうちに自分が希望に満ちて作ろうとしていた薬は、根本治療ではなく今ある症状を抑えるだけの対症療法の薬だったことに気づきました。

「症状を抑えるだけの薬」かぁと思いながら回りを見回すと私の父親も胃が悪く月に2、3回は、病院に行って薬をもらってきていました。

飲むと症状は治まるのですが、薬がなくなり飲まなくなると何日か後にまた胃が悪くなり薬をもらいに行くということを繰り返していましたし、おじいちゃんは、というと糖尿病で薬をもう何十年も飲んでいるが、この薬は死ぬまで飲まないといけないそうだと病院の先生に言われていました。

当時、胃潰瘍の薬や血圧の薬を作っていたのですが、確かに飲めば痛みは止まるし血圧も下がりますでも、飲み続けないといけない。

ひとつの薬を飲み続けていると身体のバランスが崩れてきて新たな症状がでてきて2、3つと薬が増えてくることになる。病院に行って少しずつでも薬が減ってくればいいのですが、どちらかというと長く病院にかかればかかるほど飲む薬が増えてくる。

自分が病気で困っている方に対して少しでもお役に立てることがあるかと思いやっていた新薬の研究ですが、何かが違っていると研究を続けるのがイヤになったのです。

そのとき私は、こう思いました。

「俺がやりたかったのは、こんなことじゃない!!」

薬を飲めば症状がよくなって、もう薬を飲む必要がなくなっていればよかったのです。

しかし、振り返ってみると偏頭痛で困っている人に「頭がいたいのなら痛み止めを飲めばいいですよ。」って気軽に答えていましたが、その人の身になれば確かに痛み止めを飲めば痛みは取れるかもしれないが、その人は毎日痛み止めをを飲まなければならず、そのうちに胃とかも悪くなり胃薬も飲み出し気がつけば5種類の薬を飲まなければならなくなっていました。

その人のことをもっと親身になってつまり、対症療法ではなく、なぜ偏頭痛がおこり痛み止めを飲まなくてもいいようにしてあげるためにはどうしたらいいのかを考えてあげていなかったなぁと、反省しました。

なぜなら、偏頭痛がなぜこの人に起こるようになってきたのかを考え根本的に原因を改善してあげれば5種類のお薬を飲まなくても済んだからです。

その後、「病気を根本的に治す方法はないものか」と考え、本を読み人に聞き東洋医学が身体全体を看て根本的に治療することができるということで漢方薬(中国医学)の勉強をしました。

製薬会社の研究室をやめ給料は下がりましたが、漢方薬局で実際に漢方を使いながら勉強をさせていただきました。

今出ている症状は、氷山の一角でしかありません。

その下に隠れている根本的な原因を探り出し改善していかないと今の状態からは抜け出せないと思い。

ただ症状を聞いて薬を出すだけではなくその人がなぜこういう病気になった原因を探るため生活習慣や食事内容などもしっかり聞くようにし薬を飲んでいただくだけでなく食事や生活習慣も改善していただくようにお話させていただいていました。

お客様のお話を良く聞くことに徹しました。

その結果、いろいろな病院をまわりたくさんの薬をのんでおられたリウマチの患者さんに漢方薬や健康食品をおすすめしたところどんどん痛みも楽になり病院の検査もどんどんよくなられました。

それから、お客様から直接、お礼の言葉をいただき、また別のお客様を紹介していただけるようになりました。
研究室にいる時は、お客様の声を直接聞くことがなかったので対症療法の薬しかつくれなかったのかなぁとしみじみ思いました。

お客様からは、ここの薬局は他の薬局と違って食事のことや生活習慣のことまでいろいろとアドバイスをしてもらえるのですごくためになる
とお客さんから感謝されるようになりました。

今振り返って、昔の自分に、こう言いたいです。

自分が「コレが正しい」と思い突き進んできたことが「何かおかしい」と気づいた時点でそのまま流されずに、自分がこうだと思う方向にすすんでこられて今となってはすごくよかったと思っています。
私のことを知っている人は、薬局でお客さんに話をしている姿が想像できないかもしれません。

人とコミュニケーションをとるのがずっと苦手で就職も企業の研究室で動物相手に仕事をしていた人間でしたが、お客様の話をしっかりと聞くことができそれに対してのアドバイスもできますので話し上手より聞き上手でよかったかもしれません。

今、何かの病気や体調不良でお悩みの方、一度私とお話してみませんか?

何か少しでも解決策が見つかるかもしれません。

電話してきたから来店してきたからといって何かを買って帰らないといけないとかはないです。食生活や生活習慣を変えるだけで体調が良くなるのであればしいて漢方薬や健康食品を使わなくていいじゃないですか。

一歩、踏み出すことが大事です。

それでは、あなたからの相談、心よりお待ちしております。