自律神経失調症では、精密検査で身体の異常を判断することが必要ですが、自分でもある程度知識を得ておき、自己チェックをすることも大事です。 もしかして、自律神経失調症ではないか?と気になっている方はぜひチェックしてみてくださいね。
多様な症状が現れる自律神経失調症の治療は、漢方の得意分野のひとつです。漢方医学の考え方には「気・血・水(き・けつ・すい)」というものがあります。 自律神経失調症はこの気や血などに問題が生じて、気虚(気が全体的に不足している状態)、気うつ(気の流れが障害された状態)、お血(血行不良)、血虚(血液が全体的に不足している状態)になったときに起きると考えられています。 そのため、その人の体質(「証」)や随伴症状などを考慮しながら、気や血の状態を整える「気剤」や「駆お血剤」などの漢方薬を使って、症状をとりのぞいていきます。
なぜ、自律神経のバランスが乱れるのでしょうか? 自律神経は、からだを最適な状態に保つために働きます。自律神経失調症は、文字どおり自律神経が失調した(バランスが崩れた)状態です。 自律神経は、その時々のからだの状況に応じて、意思とは無関係に自動的に働き、体内をつねにベストの状態に保ち続ける神経です。例えば暑いときに汗をかいて体温の上昇を抑える、運動時に心臓の鼓動を早くして筋肉に大量の血液を送る、食後に胃腸の働きを活発にする、ホルモンの分泌をコントロールするなど、さまざまな重要な役割を司っています。