目の病気
目が重くあけているのが辛い、目の奥から頭がずきずきと痛む、など目が疲れたと感じることは誰にだってあります。
この時、少し休ませても症状が回復せず何日も続くことがあるような場合、ただの疲れ目ではなく眼精疲労だと考えられます。眼精疲労は、何らかの手を打たなければ、仕事や環境が変わるといった生活の変化がない限り、自然には治りません。
不快な症状がいつまでも続き、その症状がさらに状態を悪化させることもあります。さらに、背後に目やからだの病気が隠れている可能性も考えられます。ですから「ただの目の疲れ」などと軽く考えず、なるべく早く診察を受け、対策を立てましょう。
眼精疲労によって体に異常が現れる理由は、よく分かっていません。見えにくいものを見ようとして、不自然な姿勢をとったり、体に余分な力が入ることで、緊張が続き、頭痛やめまい、吐き気、倦怠感などを引き起こすと考えられています。さらに、精神的ストレスによって、目とからだの不調が同じ理由で同時に起きている可能性もあります。
視力が落ちたり、近視・遠視・乱視などの屈折異常、老眼などによる視力の変化がある場合、それを正しく矯正できるめがねやコンタクトレンズを使用していないと、眼に大きな負担がかかり眼精疲労を引き起こします。他にも、ドライアイ、緑内障、白内障やその手術の影響、斜視(しゃし)・斜位(しゃい)など目の病気が原因で眼精疲労になることがあります。
風邪やインフルエンザ、更年期障害、自律神経失調症、虫歯や歯周病、耳や鼻の病気などで眼精疲労になることは珍しくありません。また、その他の病気が目の疲れとなって現れることもあります。
あたり前のことですが、目も腕や足と同じで、使えば使うほど疲れます。休まずに運動し続けると疲労が溜まるように、目も酷使しすぎると疲労するのです。それに社会の情報化が加速度的に進み、目を使う環境「視環境」は、過酷になるばかり。近年では、シックハウス症候群(住居の建材に含まれる化学物質などの影響による体調不良)と眼精疲労の関係も指摘されています。
ストレスが強くなると、不安感が強まる、イライラして落ち着かない、眠れないといった精神面に様々な症状が現れますが、体にも高血圧、血行不良、胃潰瘍といった多様な病気を引き起こします。
その一つとして、眼精疲労が起こることがあります。以上の4つが、眼精疲労の主な原因です。ただ、これらのひとつだけが原因の場合、眼疲労(目の疲れ)は起きても眼精疲労にはならないと言われています。
眼精疲労は小さな原因が重なることで目の負担が増えて起こる症状なので、ひとつずつの原因を消していくと共に、全身のバランスを整えていくことが大切になります。以上のように、眼精疲労には四つの大きな原因があります。ただしこれらの一つだけしか該当しないときには、眼疲労は起きても眼精疲労にはあまりなりません。
眼疲労を起こすいくつかの小さな原因が重なり合って目の負担が増え、眼精疲労になります。ですから、原因と思われる病気を治したのに眼精疲労が治らないことも少なくないのです。そのようなケースでは、問診や検査で原因と考えられるものを洗い出し、それを一つひとつ治療・解決していきます。
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